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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第3章 藤子×都筑 - マテ貝で繋がる願望
「すっげ~絶景じゃん」
私の肩に顎を乗せて抱きしめている腕に力が入った気がした。
彼の発する言葉と一緒に耳にかかった息で、身体がゾワリと感じてしまった。
「すげ~いい所だな。藤子」
恥ずかしくてドキドキして言葉なんてでてこない。
完全に固まってしまった私はただただ茫然と立ちすくだけだった。
彼の言う絶景も今は目にも入ってこない。
だけど、肩にかかる彼の重さと温かさが心地いいと思えてきた。
「藤子、座ろうか」
私は、彼に促されるままに座った。
もちろん、後ろから抱き付かれたまま、彼の膝の間に入る格好で座った。
まるで恋人のような扱いに私の心は段々と彼の想いで支配され、錯覚してしまう。
私が夢見て願ったもうひとつの願望、甘く優しい恋人同士を。
「あっ…あのっ…」
錯覚だとは分かっている。
彼が私を好きになるはずなんてない。
こんな田舎の娘なんて、都会のかっこいいお兄さんが好きなるはずなんてない。
だけど、心が勝手に流されていく。
自分の思いを口にするのだと。
そうすれば叶うのだと…
私の肩に顎を乗せて抱きしめている腕に力が入った気がした。
彼の発する言葉と一緒に耳にかかった息で、身体がゾワリと感じてしまった。
「すげ~いい所だな。藤子」
恥ずかしくてドキドキして言葉なんてでてこない。
完全に固まってしまった私はただただ茫然と立ちすくだけだった。
彼の言う絶景も今は目にも入ってこない。
だけど、肩にかかる彼の重さと温かさが心地いいと思えてきた。
「藤子、座ろうか」
私は、彼に促されるままに座った。
もちろん、後ろから抱き付かれたまま、彼の膝の間に入る格好で座った。
まるで恋人のような扱いに私の心は段々と彼の想いで支配され、錯覚してしまう。
私が夢見て願ったもうひとつの願望、甘く優しい恋人同士を。
「あっ…あのっ…」
錯覚だとは分かっている。
彼が私を好きになるはずなんてない。
こんな田舎の娘なんて、都会のかっこいいお兄さんが好きなるはずなんてない。
だけど、心が勝手に流されていく。
自分の思いを口にするのだと。
そうすれば叶うのだと…