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枯れた花に愛をください
第1章 ~不運な私~

「…ーもう、終わりにしない?」
私は、旦那が家に帰ってきた日に切り出した。家のリビングのソファーで一服している旦那は俯く私を見上げる。
「…なにを?」
「この関係…ーもう…ー離婚したほうが…ー」
「離婚?なに言ってんだよ、する訳無いだろ?」
消えかかりそうな私の声を、旦那は鼻で笑う。
「お前は俺のこと、よく分かってくれてるだろ。お前とはずっとこのまま夫婦でいたいんだよ」
旦那は新しい煙草を口に加え火をつける。煙草が嫌いだって言っていた私のこと何て、頭の片隅にも無いんだろうな。
「…ーーもう無理だよ」
「会社の集まりだってあるし。ほら一緒に暮らしてる会社の後輩を集まりに同席させる訳にはいかないだろ?あいつ、そう言うの嫌がるからさぁ、仕方ないんだよ。それに」
そう言って、煙を口からふぅ…と出す。
「それに、お前は俺の稼ぎで生活してんだから、離婚しようなんて言える身分じゃないだろ」
旦那は私の弱味を分かっていた。
「…あなたの…稼ぎが…なくても」
「え?できるの?」
俯く私を嘲笑ったような表情で見る旦那は、もう私の知っている旦那ではなかった。
黙る私に「まあ、また来るから」と言い捨て家を出ていった。
私は泣くことも怒ることも出来ず、ただ言い知れない悲しさや虚しさが私の心を蝕んでいく。
私は泣くことも怒ることも出来ず、ただ言い知れない悲しさや虚しさが私の心を蝕んでいく。
私はただ愛のある毎日が欲しいだけなのに…ーー何故こんな風に壊れてしまったのだろう。
何故当たり前の幸福を、私は味わえないのだろう。
ふとカーテンを開けると、静かな夜空に満月が微笑みかけている。
こんな私に優しさをくれるのは、この満月くらいだろうか。私の頬を一筋の涙がつたった。
その日の夜、昔の幸せな記憶と決別する気持ちを胸に眠りについた。
私は、旦那が家に帰ってきた日に切り出した。家のリビングのソファーで一服している旦那は俯く私を見上げる。
「…なにを?」
「この関係…ーもう…ー離婚したほうが…ー」
「離婚?なに言ってんだよ、する訳無いだろ?」
消えかかりそうな私の声を、旦那は鼻で笑う。
「お前は俺のこと、よく分かってくれてるだろ。お前とはずっとこのまま夫婦でいたいんだよ」
旦那は新しい煙草を口に加え火をつける。煙草が嫌いだって言っていた私のこと何て、頭の片隅にも無いんだろうな。
「…ーーもう無理だよ」
「会社の集まりだってあるし。ほら一緒に暮らしてる会社の後輩を集まりに同席させる訳にはいかないだろ?あいつ、そう言うの嫌がるからさぁ、仕方ないんだよ。それに」
そう言って、煙を口からふぅ…と出す。
「それに、お前は俺の稼ぎで生活してんだから、離婚しようなんて言える身分じゃないだろ」
旦那は私の弱味を分かっていた。
「…あなたの…稼ぎが…なくても」
「え?できるの?」
俯く私を嘲笑ったような表情で見る旦那は、もう私の知っている旦那ではなかった。
黙る私に「まあ、また来るから」と言い捨て家を出ていった。
私は泣くことも怒ることも出来ず、ただ言い知れない悲しさや虚しさが私の心を蝕んでいく。
私は泣くことも怒ることも出来ず、ただ言い知れない悲しさや虚しさが私の心を蝕んでいく。
私はただ愛のある毎日が欲しいだけなのに…ーー何故こんな風に壊れてしまったのだろう。
何故当たり前の幸福を、私は味わえないのだろう。
ふとカーテンを開けると、静かな夜空に満月が微笑みかけている。
こんな私に優しさをくれるのは、この満月くらいだろうか。私の頬を一筋の涙がつたった。
その日の夜、昔の幸せな記憶と決別する気持ちを胸に眠りについた。

