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契約的束縛・誘惑なる秘密
第22章 日本ー仮拠点完成

◇◇

(仁科さんから……仁科さんから、嫌という感覚を受ける)

見た目には普通なんだよ。でも、でも、私の中に入って来る仁科さんの感情。
普段はこんな感情は流れて来ない、こんなにも流れて来る時は……仁科さんが本気で何かを思っているから。
じゃ、仁科さんは面接をやるのが嫌なの?

「あ、あの……
やっぱり私1人で頑張ってみようと思う。……駄目かな?」
「美波?急にどうしたんだ?」
「今1人じゃ、って言ったじゃん」
「……美波……」

不振に思われるのは分かっている。だけど仁科さんの拒否反応みたいな感情を受けて『お願い』なんて言えない。
だから私1人でやって見るよ。

「何事もお試しからだよね本郷さん?
私で駄目な時は、素直に頼むから、今は1人でやらせて?」
「「「…………」」」

考えちゃった。
私って、そんなに信用無い?
少し傷つくんだけど。

「……私のせいでしたら、無理をしないで下さい美波」

仁科さん気付いて……。

「無理はしてない。
みんなの話を聞いて、私がやってみたいと思った。だから大丈夫。
それより今は必要品の買い出しじゃないの?」
「そうだよー!
考えて見れば、今日の飯もねぇー!!」

……先の話より目先の食事、うん宮野さんらしい。
そして場を和ませる事が出来るのも、宮野さんの特権だよね。

「確かに……。日用品すら無いな」
「初めから備え付けと言いましても、長年使用されていなかった別荘ですから」

買い出し、そこから初めよう、みんな。ね?

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