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契約的束縛・誘惑なる秘密
第22章 日本ー仮拠点完成

こうなると必要なのは本郷さん。前も拠点を移り、必要品を一手にになっていたよね?

「懐かしいですね」
「このメモの山もな。
相変わらず容赦なく入れて来る」
「今回何も無いもの」

あの頃は少ないけれど私物という物はあったよ、でも出直しの私達には、私物らしい私物すら無く、先ずそこから調達しなければならない。

「今回はデカい物から回るか」
「そうですね、家電から家具までなんて、1日で終わるかな?」
「特に宮野の注文が面倒くさいぞ?」
「ゲーム……だもの」

私と本郷さんだけで、一番揃えられる大型ショッピングモールに来たけれど、難解なのは宮野さんの必要品。
だって、ゲーム一式なんて、私でも分からない。

「本郷さん分かります?」
「俺に聞くなよ。
最低限は分かるんだが、最近事情は全く分からん、美波はどうだ?」
「それが私もさっぱりなんです、どうしましょう」

子供の頃、施設に一つくらいはあったとは思う。私は殆どやらなかったけど。
でも、これって子供の頃の話であって、今のゲーム事情は疎いのよ。

(こんな事で悩むのも久しぶりかも)

本部遺跡に居た時は、必要な物は周りが勝手に用意してくれて、私から何かを買うなんて殆ど無かったと思う。
でもね、この感覚が懐かしいの。山口県に拠点を移した時、今と同じく本郷さんと大量の買い物をした思いで。
また出来るなんて思わなかったから、私にとれば凄く嬉しい。

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