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契約的束縛・誘惑なる秘密
第22章 日本ー仮拠点完成
(……仁科?)
なんだろう?
凄く考えている感じなんだ仁科が。俺、変な事言った?
「仁科ぁー」
「……変わらないのは私だけ、そんな気になっただけですから、宮野は気にしないで下さい」
「変わる変わらない、そんなに関係ある?
仁科の場合はさ、ただ隠していただけで、本来強いじゃん。俺は……日本に居た時、足手まといになっちまったから必死だっただけだって!」
「……宮野。
そうですね関係はない、宮野の言う通りです。
ですが、美波も宮野も本郷さんも必死だったのに、私だけは……そんな気分になる事もあります」
なんだろう、日本に来てからさ、仁科って時々こんな事があるんだよ。
こう……何て言えばいいんだ?そうそうネガティブ的発言って言えばいい?
東京の支部の時も、広島の時も、こうして一人離れているみたいな感じ。
仁科には仁科のやりたい事があるのは分かってる。でもさ、俺達仲間じゃん。
仁科一人で考えるのって少し違うと思うんだ俺。
「なー、仁科はさ、本当に日本でお試し調教やりたいの?」
「どういう意味ですか宮野?」
「香港。追い掛けたいんじゃね?
それを美波や俺達が居るから、日本に来てお試し調教しようと思ったんじゃないかって。じゃなきゃ仁科はもっと周到に準備してると俺は思う」
「…………」
あー、今度は黙っちゃった。また不味い事言ったのかな俺。
こう、人の考えを読むのは苦手なんだぁー!!