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裏切りのエチカ
第1章 裏切りのエチカ

崩壊はいきなりやってきた。
薬物の取り締まりが厳しくなり、館の運営そのものが不可能になった。
女達は、奥様ももちろんどこかに消え、私もシロシタさんからけっこうな額のお金を貰って「どこへでも行きなさい」といわれた。
仕方なく街の温泉宿に泊まっていると、三日目に、来た。
私は山奥の穴に転がされ、焼酎で溶いた蜂蜜をぶっかけられ、身体中を虫にたかられているのだった。
いちばん辛いのは、あそこと肛門から毛虫やミミズやクモやゲジゲジが身体の中に入ってきて皮膚の下を這い回ることだった。
私が身体中を掻きむしると、その虫たちは血と一緒に這い出てきた。
あまりのグロテスクに失神しそうになりながら、私は畳を血だらけにして転げ回った。
あまりに続く虫の攻撃に、これは麻薬の禁断症状だと気付き、こっそりとって置いたものを吸うと、やっともとに戻ることが出来た。
そうか、と気付いた。
この薬で、あの洋館とイクミたちとは繋がっていたのだ。
薬はもうほんの少ししかない。
イクミを探さなければ。
イクミを探して薬を貰わなければ、再び禁断症状が!
私は東京に戻り、イクミを探した。
薬物の取り締まりが厳しくなり、館の運営そのものが不可能になった。
女達は、奥様ももちろんどこかに消え、私もシロシタさんからけっこうな額のお金を貰って「どこへでも行きなさい」といわれた。
仕方なく街の温泉宿に泊まっていると、三日目に、来た。
私は山奥の穴に転がされ、焼酎で溶いた蜂蜜をぶっかけられ、身体中を虫にたかられているのだった。
いちばん辛いのは、あそこと肛門から毛虫やミミズやクモやゲジゲジが身体の中に入ってきて皮膚の下を這い回ることだった。
私が身体中を掻きむしると、その虫たちは血と一緒に這い出てきた。
あまりのグロテスクに失神しそうになりながら、私は畳を血だらけにして転げ回った。
あまりに続く虫の攻撃に、これは麻薬の禁断症状だと気付き、こっそりとって置いたものを吸うと、やっともとに戻ることが出来た。
そうか、と気付いた。
この薬で、あの洋館とイクミたちとは繋がっていたのだ。
薬はもうほんの少ししかない。
イクミを探さなければ。
イクミを探して薬を貰わなければ、再び禁断症状が!
私は東京に戻り、イクミを探した。

