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サイレントエモーショナルサマー
第31章 istinto
「俺だけになってからもう一度聞かせて」
「…ん」
「ちょっと、激しくしますよ。いっぱいイって、俺だけ感じて」
「んっ…あっ…んんっ、あンっ、あっあっ…」
背中に柔らかなシーツの感触。ぐっと奥まで押し込まれる熱。ぼやけた視界には藤くんの顔だけが映る。
身体を起こした藤くんは私の両手を恋人繋ぎにして軽く引いた。ふ、と息を吐いた刹那、パンパンと激しく腰を振り始める。
「イく…イっちゃう…だめ、きもち…あっぁあっ…」
「俺も…イきそ、」
「きて…あっうあっ…イって……」
気が遠くなってくる。どれだけ繋がっていたか、もうこのまま意識を失ってしまおうかと目を伏せると藤くんは繋いでいた手を解いて倒れ込んでくる。ぎゅうっと骨が折れそうなくらいに強く抱かれると膣内の彼のモノがどくんと膨らみ、爆ぜる。
「……やばい…すげー出てる…」
「どくどくしてる…」
「だって、今までで1番間空いてますよ…その割には持った方でしょ」
「頭おかしくなるかとおもった…」
「もうなってるくせに」
「……そうだった」
速い鼓動と下肢の震えが治まるまで、ずっと抱き合って過ごした。鼓動のリズムが戻った頃に引き抜かれたモノはまだ硬く反り返っている。ゴムの先端に溜まった欲の残滓は溢れ出しそうな程の量だった。
「すみません、今日連れ込む気満々だったんで昨日我慢しまして」
「……やっぱりか」
「折角中原さん居ないのに志保さんいつも通りの顔で仕事して…少しはデレてくれるかと思ったのに」
「……私だって頑張って我慢してたのに」
「もう、セックスは我慢しなくていいですよ。ね、ほら、毎日しましょ」
「そんなことしてたらずっとこのままだよ。気持ちだけふらふらして浩志と会えば浩志のこと好きだし、藤くんと会えば藤くんのこと好きって宙ぶらりんだよ」
「……それは、嫌です」
後処理を済ませた藤くんは蒼白な顔になって私を抱き締める。いいこいいこ、と髪を撫でてやってから私も汗ばんだ背中に腕を回した。下腹部はまだきゅんきゅんと疼いて彼からの快楽を欲している。