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地下室の被験者
第6章 術後処置と面会
美緒が目覚めると目の前は水でまだカプセル内にいた。
「あれから私は何時間眠っていたのだろう・・・。」
そう思っていると桜田先生の声が聞こえた。
「やっと起きたのね。あなた3日も起きなかったのよ。あとお客さんが来てるわよ」
声にびっくりしたがこの耳栓は音声機能がついているみたいであった。そして桜田先生の横を見ると妹の真緒が心配そうな顔で見ていた。真緒もシャワーキャップのような手術キャップを被り、青色の不織布でできたガウンを身に着けていた。数日ぶりの再会で、今すぐにでも抱きしめたかったが、ガラスに囲まれいる今では無理であった。しゃべりかけたかったが声は届かない。真緒はイヤホン越しにいろいろと声をかけてくれている。真緒は笑顔を作って返事するしかなかった。数日ぶりの再会と優しい妹の言葉で今までの思いがあふれてきてついに美緒は泣いてしまったが真緒も同じであった。自分の治療費の為にここまでやってくれている姉には感謝しきれないほどである。しばらくしてお互い泣き終わるとそろそろ面会終了時間であった。最後に真緒は
「明日手術なの。お姉ちゃんが頑張ってるように私も頑張る」
と言い部屋を後にした。
それから美緒はまた眠りについた。
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