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地下室の被験者
第6章 術後処置と面会
美緒はお腹の痛みで起きた。まだカプセル内のようである。ガラスに映った自分を見てみると腹部が腫れあがっている。そしてお尻にも痛みが走った。そしてもうお腹が裂けそうなほどの限界に達すると今度は腸内が吸われるような感覚に陥り、一気に排便感を得た。どうやらお尻に着けられた管は自動で排便される機能を持っていたのだろう。するとカプセルが自動で横に倒れ、中の水が抜かれた。そしてカプセルがあけられ、耳栓がとられた。
「お話するのも久々ね。実験終わったわよ」
と言われた。
「この1週間ずっと水の中で寝てたから起き上がるのは無理そうね。まずは部屋に行く前に機械をはずして洗浄室に行きましょう」
ヒナさんがそういうと身に着けていたものが皆外された。テープや接着剤で留められたものは外すときに痛みが生じたが、今までのことに比べれば大したことではなかった。
久々に身軽になった美緒はストレッチャーで洗浄室へ向かった。全裸で廊下を走行するのにもなんの躊躇もなくなってしまっていたし、妹に全裸を見られてもなんとも思わなくなっていた。
「美緒ちゃん、妹さんの手術無事終わったのよ」
移動中に思わぬ朗報を聞けたことと自分があれから数日眠っていたことを改めて実感した。
洗浄室では来た時同様念入りに洗浄された。そしてタオルで拭かれ。車いすに乗せられると久々に自室へ入った。水の中にいたせいか自分で立つことができずヒナさんの介護でベットに腰かけて患者衣を身に着けた。そのままベットに寝かされ、ヒナさんに股を開かされた。
「クリトリスがむき出しだと生活に支障を来すからキャップを付けるわ」
と言われ小さいキャップを取り付けられた。適度なフィット感で皮があるころと全く変わらなかった。そしてT字帯を付けられた。
「明日から歩けるように練習しましょうね」
と言われヒナさんは部屋から出て行った。
ふと術後傷だらけだった腹部が気になり怖いながらも見てみた。すると美緒は驚いた。全く刃物を入れたとは思えない傷一つない元の自分の体だった。また進歩した現代医療に驚く美緒であった。
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