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地下室の被験者
第6章 術後処置と面会
全裸のまま帽子と酸素マスクをつけられて手術室を出た美緒は自室ではなく実験室へと入った。そして先ほどの部屋のさらに奥へと移動した。
その部屋には人が一人入るほどの近未来的なガラス張りのカプセルがあった。美緒が聞きたいことがいっぱいあったが麻酔のせいか声が出なかった。
「カプセルに入ってもらうわ」
というとヒナさんと町田先生は準備を始めた。何やら接着剤のような粘性のあるものを美緒の髪の毛の生え際付近に塗り、その上に手術中から被っている帽子を隙間なく貼り付けた。次にその接着剤のようなものを口の周りと酸素マスクに塗り、美緒の口に着けた。そしてお尻の穴には太い管のようなものも入れられた。また大陰唇はテープのようなものでしっかり留められ耳には耳栓が入れられた。そして体中にコードがつけられカプセル内に入れられた。手足はしっかり固定された。すると蓋がされ、カプセル内は水で満たされた。適温の水に浸かっていると美緒はだんだん眠くなり意識が遠のいていった。
カプセルに入った美緒は360度標本のように立てかけられ、実験室の明かりに照らされている。このカプセルは麻酔から覚めさせる機能と同時に傷を通常に20倍で治癒するという最新の技術が詰まったものであることを、美緒は知らずぐっすりと寝ている。
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