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コーストライン
第1章 ベルが鳴る




浴槽に湯を溜める。
蛇口を捻り勢いよく湯気とともに流れ落ちる。

直ぐさまシャワーのノズルを捻り頭から湯を浴びる。

地肌を傷つけないように丁寧に髪を洗う。

トリートメントを付け髪を纏めておく。

浴槽に溜める蛇口からの湯とシャワーから発せられる湯により、程よい湿度のバスルームはトリートメントの浸透を促進させる。

その間にボディタオルにソープを付け躰を満遍なく洗う。

出しっぱなしにしていたシャワーに頭をもたげトリートメントを取り除き、コンディショナーを付け同じ動作を繰り返す。

髪を纏め、シャッキリとした頭で、シャワーの固定されていた取っ手を取り躰のソープを洗い流し浴槽に浸かる。

先程感じた少しの軋みも湯に浸かっているうちに柔いでくる。

後のことを考え逆上せる手前よりもう少し先で浴槽から上がり、頭と躰を拭きそのタオルを躰に、新しいタオルを頭に巻きバスルームから出た。



「まだ出かけてなかったんだ」

「もう少しで出るよ」

「昼間あうのって変な感じ」

「普段だってそんなにあわないだろ
ところで、コーヒー飲む?」

「え、そのために待ってたの」

「そんなわけないだろ」



そう言い、コーヒーカップを叶和に差し出した。



「いただきます」



受け取り口をつけ一口飲む。



「あっま」

「疲れたときには糖分が欲しくなるだろ。。。って元気そうで」

「ん、よく寝れたしスッキリしてる
コーヒーありがと」



コーヒーを受け取ったまま、この後の作業をするのに部屋に叶和は戻って行った。






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