この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Short ★ Short
第2章 裸体を絵描く不純なゲイ
 夜風が段々と涼しくなってゆくのを感じる。
 夏ももう終わる、芸術の秋がやってきたのだ。

ーー教室に着くと、また今日のレッスンが始まった。

 「今日はわたしのデッサンを見てもらいましょう!」

 生徒がまんまるとした目で、Aの描いたヌードモデルのデッサンに見入る。
 
 「おぉ~なるほどな」
 「やっぱり先生は違うわね」

 生徒が思い思いに何かを掴んでゆく。
 そして、俺もやっぱりAは上手だなと感心してしまった。
 その後もレッスンは続いてゆく。

 しばらくすると、いつものようにAが生徒の周りを巡回してコメントしてゆくのだが、今日だけは俺の前にはやって来なかった。
 何かやはり気に障っているのだろうか?いや、それは俺のことか。

 レッスン終了後、俺が帰ろうとするとAが何か言いたげな顔で俺を見ながら、部屋の真ん中に立っている。
 他の生徒はその多くが帰ったが、一部の生徒は共に情報交換や談話に興じていた。
 Bが初老の男性生徒と珍しく親しげに話している。
 その光景はとても温かく、そして友情の洗練された関係のように思えた。
 俺はそれをただ見た後、教室を出て自転車に跨がって、自宅アパートへ帰っていた。

◆ある日の夜

 Aから珍しく電話が掛かってきた。

 もしもし、聞こえる? / おぉこんばんは。亮ですけども。
 あんた、今度の展示会に作品は出品しないの? / あぁ、出品規定ありましたっけ?
 ないない。自由だから。 / なるほど・・・・・・。
 練習用のデッサン出したら? / んー、この前、自宅で抽象画描いたから、それで。
 いいんじゃないの?明日、昼間空いてるから持ってきたら? / あぁ分かりました。

 というわけで、その後も何かの会話を続けたが覚えていない。
 翌日、たまたまガソリンスタンドのバイトが代休扱いだったので、自分の作品を持ってA絵画教室を訪れることにした。

◆カーテンの閉まった教室で

 麻縄で背中にキャンバスを括り付けて、A絵画教室に自転車で向かう。
 楓がいつの間にか紅葉し、銀杏の葉っぱの木枯らしが時々吹いて、肌寒さを感じさせる。
 いつものように駐車場の隅に自転車を止めて、教室のドアを開けようとした。
 しかし、鍵が閉まっていたのでチャイムを鳴らしてみたが、一向に反応はない。
/46ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ