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第4章 万年ジャージ姿の金髪女
「あぁ、授業帳は書いたんだろう?」

「えぇ、もう書いて棚にしまいました」

「じゃあ、帰って大丈夫だよぉ」

「すんません!ありがとうございます」

Bはウキウキとしながら、駆け足で塾の玄関を出ると、バイクを吹かせてどこかへ行ってしまった。きっと、彼女でも出来たのだろう。俺は溜息と共に、目の前のパソコンに今日の確定した授業コマ数などを入力し、売り上げをはじき出していた。

生徒たちが帰ってから、電灯のほぼ消えた塾内で、パチパチとキーボードを入力する音だけが響いている。塾の季節報というものがあり、これを保護者に春夏秋冬の季節毎に送付している。生徒の成績が上がったとか、どこどこの学校に合格したとか、そういう情報をひたすら載せて、イメージアップを図ろうと目論んでいるのだ。

「はぁ~、いいなBは」

手元のお茶を飲みながら、無意識にそう呟いていた。

俺はこの塾の個人経営者だ。毎月、カツカツの生活をしながら、汲々とした日々に追われている。少子化の影響か、熾烈な生徒獲得の争いが、この業界では行われて久しい。個人経営の者が、多くの資本金を持つ同業他社とやってゆくためには、日々のコツコツとした信頼の積み重ねが大切なのである。
しかし、こんな半分昼夜逆転みたいな生活をしている、毎日毎日頭ばかり使っている独身の32の男に、出会いはないものかと妙な寂寥感のようなものを覚えながら一人嘆いていた。売り上げも最近は落ちてきていて、実は借金がある。その借金を返済するための苦悩の中で、俺は鬱々とした毎日を送っていた。
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