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第4章 万年ジャージ姿の金髪女
「今日は久々の休みだけども、明日からまた俺は冬期講習だ。いつも寂しい想いをさせてばかりでごめんな」

すると珍しく、Aが情緒的になってこう言う。

「ぅん、寂しかった。ずっと待っていたのよ(泣)」

「昨日は、すぐに寝ちまったからな、Aちゃんも寝ていたし」

箸を一旦置いて、手元のお茶にAが口をつける。

「いや、でも元旦の朝っぱらから、こんな美味しいハンバーグが食べれて、俺は幸せだよ」

狭いリビングの中で、こうして俺はAと一緒にチャブ台を挟んで談話にならぬ談話をしながら、朝ごはんを食べている。
チャブ台の脇には仏壇が置いてあって、その中からミニチュアサイズの釈迦如来像(しゃかにょらいぞう)が俺たちを見つめていた。

気づくと、俺とAはそのような談話をする中で、ふたり向き合う形ではなく横に座った形になり、目の前に仏壇を据えながら、残りのハンバーグと白飯に手を付けているところだった。
しかし、しばらく無言で食べ続けていると、次第にふたりの間に妖しい(あやしい)雰囲気が漂いだしているのに気づいた。
俺もAもその気になっているのだろうか?しばらくして、おかわりしていた白飯に、箸をそのまま真っ直ぐぶっ刺して、裸にエプロンのAの肩を抱きながら、カーペットの敷いてある床の上に押し倒す。

「なぁ、これから初詣はどうする?」

俺はAの瞳を見つめている。

「一緒に遊び呆けていたいわ」

仏壇の中の釈迦如来像(しゃかにょらいぞう)も、やはり俺たちを見つめ続けていたが、俺は気にすることなく目の前のAにこう言った。
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