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第1章 トレンチコートのおんな
 自宅に着いてから吐きそうな気持ちになって、洗面所に向かった。何も口からは出やしなかったが、ため息だけが何度も何度も出てしまう。イライラする、ただただイライラする。これは何だ?あのAと居ると、何故かイライラするのだ。
 部屋に戻ってきてから、机の上に並べていたガンダムの模型の一つが、倒れ壊れ掛かっているのを見つけた。そして手元のパソコンの電源を点けて、今日の会社での資料をUSBメモリに移した。少し仮眠したい。


 チュンチュン♪ チュンチュン♪(窓の外より)
 ムーン、ムーン、ムーン、ムーン(バイブの音) ぅん?あ?まさか・・・・・・。

◆応答開始

 もしもし? / 健也くんか?どうなっとるんだ?(D部長の声)
 申し訳ありません。今、着信で目が覚めました。 / 10時だぞ?今から出勤しなさい。
 はい。直ぐに向かいます。 / (ガチャ)

◆応答終了

 さて、不味いことになった。直ぐに出勤しなければならない。出勤してからすることは、①同僚への謝罪 ②今日の配付資料の印刷依頼 ③定例の業務連絡処理などか。
 
 会社に着くと、皆いつも通り業務に取り組んでいた。私はデスクに着く前に、D部長の元へ足を運ぶ。

 「D部長、先ほどはご連絡頂きまして、申し訳ありません」
 「分かっとるのかね?気が緩んでるんじゃないか?」
 「その通りかも知れないですね。今後、気をつけます」
 「13時からの資料はもう用意出来ているのか?」
 「いえ、まだですね。今から庶務課に頼もうと思っていますが」
 「下がってよい」

 自分のデスクに戻ってから、鞄を置いて業務連絡処理に時間を費やす。そして、脇を通る同僚ひとり一人に謝罪を述べる。
 
 「ふぅー、はぁ」

 席を立ち、トイレに向かう。トイレへ向かう通路の角で、Cとすれ違いざまに肩がぶつかった。

 「あぁ、Cさんごめん」
 「おはようございます。何か、今日イライラしてません?」

 よく分かるなと思った。

 「あまり寝てないからかな?」
 「色々と程々にして下さいね」
 「っつ」

 Cの観察眼はやはり確かだった。その後、トイレに入って洗面所で顔を何度か洗う。配付資料の依頼をしなければならないと思いながら用を足して、そのまま庶務課に向かった。

 「あぁ、依頼用のUSBメモリ、こちらに付箋つけて置いておきます。15部で」
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