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続・飼っていたペットに飼われています。
第52章 運命なんてどうでもいい(スイ目線)
 なんなんだこいつら。いきなり父とか兄とか。そんなんこっちはいらねーんだよ。それよりサキはどうなるんだ? サキもいつか誰かに、太陽とやらに盗られるのか? どうしたら防げる? それだけなんだよ俺が知りたいのは! つーかトワはあのあとどうなった? 願いは叶わなかったのか?
「…わかってるって、スイくん。落ち着いて。トオルくん、スイの声送るね。」
 心の叫びに高木が反応し、何かを受け取った様子のサクラギが頷きながらが神妙な面持ちで話し始める。
「ああ、トワと俺の願いは違っていたんだ。だから宇宙の子であるトワの願いが優先された。トワは親父に捕まって十数人くらい休みなく子供を産まされたあと、疲労とストレスが元で死んだ。俺はその間、トワが元いたあの牢獄で一生を過ごしてトワが死ぬ直前にようやく再会したんだけどその時に約束したんだ、これから生まれてくる宇宙の子が幸せになるように見守ってほしいって。自分のように太陽に捕まってほしくないって。そうやってどこかの未来で私が転生して普通の恋人として結ばれたら貴方に掛けた呪いを解いてあげるって。ちなみにこれまでの宇宙の子は全員トワと親父の間に生まれた子供の子孫だったから、サキちゃんが初めてなんだよ。全く血縁関係のない子で宇宙の子に選ばれたのは。人を引きつける引力も元々すごく強いし、同じ星に太陽と宇宙の子が揃ったのも初めてのことだ。美咲の墓でいなくなったスイも側にいるし、俺たちはサキちゃんがトワの生まれ変わりだってずっと思ってたんだけど…。でも、ねえ?」
 ねえ? の部分で高木と目を見合わせると揃って吹き出すように笑った。
「なんでサキちゃんがスイのこと好きになっちゃってんの⁉ っていうね! あっはっは…!」
「しかもだよ、トオルくん! 第一形態の時からお互い一目惚れって……! クックックッ……!」
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