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続・飼っていたペットに飼われています。
第53章 俺はただ君を守りたいだけ(スイ目線)
 結局高木の家に戻ってきたのは夕方頃だった。
 ワンピース1着買うだけの予定だったのに、なんでこんな掛かるんだろう。あげく、高木からはサキが好きなブランドのルームウェア、サクラギに至っては下着まで買っていて本当にブチ切れそうだった。俺の彼女だぞ、ふざけんな! と何回も悪態を付くたびに絶対このあと必要だから! と言われしぶしぶ受け取り玄関を入るとサキと凛子の笑い合う声がしてほっとする。
「あっ! スイおかえりなさーい! 高木さんとサクラギさんも!」
 リビングの扉を開けるとエプロン姿で髪を束ねた姿のサキが凛子とともにキッチンから顔を出す。
 正直めちゃくちゃかわ…………。
「サキちゃん可愛いー!」
「ほんと似合ってるねサキちゃんのエプロン姿。なあ、凛子。」
 俺が思うより前に兄と一応遺伝上の父に先を越されムッとした俺の気持ちを凛子が代弁する。
「ちょっと二人とも! こういうのはスイくんが最初に言うことなのよ! 貴方達に言われても、ねぇ? サキちゃん。」
「いえ、凛子さん私嬉しいです。まさかサクラギさんがスイのお兄ちゃんで、高木さんご夫婦の息子さんがサクラギさんの親友だったなんて。なんかさっき写真見せてもらったらね、息子の頼人らいとさんってちょっとスイに似てて、しかもベーシストなんだって! あとサクラギさんと同じ事務所のカメラマンのLisaさんも幼馴染らしくて、すごい偶然だよね! ほら、DEEP BLUEの宣材撮ってくれたセクシーなショートカットの女の人!」
 運んできたカレーを食卓に並べながらサキはすごく嬉しそうだった。
 でも、俺は知ってる。今日聞いた事の裏までを知ったらそんな明るい顔では話せないんだ。
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