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続・飼っていたペットに飼われています。
第53章 俺はただ君を守りたいだけ(スイ目線)
 ふと、サキのころころした鈴のような笑い声が聞こえて我に変える。しまった、こいつらに心を開きすぎた。
「スイ、なんか楽しそう。嬉しいな、私。スイに家族がいて、それも私が学生時代こっそり……憧れてたサクラギさんがお兄さんだったなんて。」
 そう、だから嫌なんだ。
 普段はクラシックしか聴くことを許されていないサキがこっそり通学中に楽しんでいたのがサクラギのアルバムで、いつも新曲が出ると侑斗にこっそり買ってもらっていたのを思い出す。
 声も顔も音楽も歌詞も全部が好きなのだと俺の水槽の前でこっそり打ち明けていた。レギュラー番組で一緒になる時はいつも少し耳が赤いし、まともに目も合わせられない。
 対してサクラギはそんなサキのことをいつも愛おしげに見つめているし、俺がいなかったらやっぱりこいつらは自然に惹かれ合ってたんだろうなと思う。だからあまりこの二人を近づけたくなかった。
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