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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第9章 盟主的暗躍



「なんですか?」


「本部遺跡にお戻り下さいませ盟主‥
盟主が不在では我々賢人は‥‥」


「・・・
私がその言葉が一番嫌いだと、知った上で言ったと解釈しても?
・・・この場で死にたいようですから、死をくれてやりましょうか??」


「それが盟主の望みであれば、私は喜んで命を差し出しましょう‥
この命と引き換えに、お戻り下さいませ盟主‥‥
この老いぼれの命で、盟主がお戻り下さるなら安いもの・・」


相変わらず計算ずくな‥
儀式と秩序は私を窘めるのも役目の内、何時もこうして私を止めに掛かる。



「暫く戻る気はありませんよ、ですが行き来はするでしょう‥
それに独国から出る気も無い‥‥
これから世界は、独国と日本国で最悪の展開を生みます‥戦争という名の理由無き力によって‥‥」


「それは‥星詠みの予言!?」


儀式と秩序も、私が言いたい事を理解したよう。



「私の楽しみ半分ですが、後の半分は調整と暗躍‥
星と世界の動きは、正確に動かなければなりません‥‥
ですが私の見た限り宿命の星は、未だ本当の輝きを見せず‥多少の手助けですよ‥遊びはしますがね・・」


星詠んだ未来よりアドルフの輝きが遅い‥


楽しみ半分‥だが星に従うのは私の逃れられない宿命、稀少種と盟主としての私の役割。


この世界を星と遺物で円滑に回す、それが本部遺跡の本当の存在理由‥


その為の聖遺物・遺跡・稀少種そして‥私と賢人と本部。


だから完全たる裏組織の中央施設とは違い、本部は極力表には出ない‥


古からの役割を‥国単位で物事を見るのが本部遺跡という存在。



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