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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第9章 盟主的暗躍



「まだ気になる点はありますが、今の所はこんなものでしょう・・」


アドルフに関しては完全に詠んだ、だが世界の動きの方で気になる事はある‥


ただし私では関与出来ない海外の事、だから見るだけで手は出さない。



「・・そろそろ餌の準備が整った筈‥
これだけ知れば十分・・」


遺物の壁から手を離し、同じ地下遺跡にある生贄の間へ‥
つまり餌を補給する、昔からある儀式の間の1つ。



「全ての準備は整っております盟主」


「随分と餌が多いですね?」


広い空間に裸体の女性が10名‥
普通は1人か2人だというのに‥‥



「・・・
お力を使われたのと、これからの為に多めにご用意致しました」


「なるほど・・・」


理由と人数は分かったが、私でも10名という人数は、かなり時間が掛かってしまう‥


空きは1日‥
その全てを餌に使え‥こう言いたいらしい。



「やれやれ‥
私を何だと思っているんですか‥
ああ‥人間を餌にする殺人鬼か吸血鬼、巷ではそう言うんでしたね、間違ってはいません」


「・・・・・盟主」


「背に腹は変えられない‥
暫く籠もりますよ」


複雑そうな顔で礼の姿勢を取り、儀式の間から出て行く賢人を横目で見ながらも、間違った事は言っていないとは思う。


人間にすれば私は殺人鬼・・


骨を喰らい肉を喰らうとまでは言わないが、血を奪い殺すのだから同じ事・・



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