この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あんなこんなエロ短編集
第21章 裏のかお

「待って!!」
冴子は立ち上がり追いかけた。
らせん階段がある。
雪途はそれを駆け上がる。
「待ってって!!
待ちなさい!」
ビクッと肩を震わせ、
雪途は立ち止まる。
「うっ」
全速力の冴子は思わずぶつかった。
雪途は落ち着いた様子で階段の下を見る。
「鞠井さーん、
先生と話すから……大丈夫だから入ってこないで」
「え………」
雪途は冴子の手を握り、
部屋に入っていく。
下から「分かりました、坊ちゃま!!」
と鞠井の感極まったような声がした。
(しばらくぶりに雪途くんを見たのね)
冴子は戸惑いながらも思う。
「え……………何、これ…………」
雪途の部屋らしい。
扉を開けると、
壁・天井・床すべて黒の部屋がある。
机も黒い。
椅子も、ベッドも、枕まで…………
「く、黒が好きなの?
雪途くん………」
バタン
ドアが閉まる。
カーテンも黒く、
まるで真っ暗な部屋にいるようだ。
「先生……………
ごめんなさい…………」
質問には答えず、
雪途は冴子に頭を下げた。
「…………もう、いいのよ…………」
冴子は雪途の頭を撫でた。
パシッ
雪途の白い腕が、手をはらう。
「あ…………ごめんなさい………」
雪途は無意識だったらしい。
気まずい空気が流れた。
冴子は立ち上がり追いかけた。
らせん階段がある。
雪途はそれを駆け上がる。
「待ってって!!
待ちなさい!」
ビクッと肩を震わせ、
雪途は立ち止まる。
「うっ」
全速力の冴子は思わずぶつかった。
雪途は落ち着いた様子で階段の下を見る。
「鞠井さーん、
先生と話すから……大丈夫だから入ってこないで」
「え………」
雪途は冴子の手を握り、
部屋に入っていく。
下から「分かりました、坊ちゃま!!」
と鞠井の感極まったような声がした。
(しばらくぶりに雪途くんを見たのね)
冴子は戸惑いながらも思う。
「え……………何、これ…………」
雪途の部屋らしい。
扉を開けると、
壁・天井・床すべて黒の部屋がある。
机も黒い。
椅子も、ベッドも、枕まで…………
「く、黒が好きなの?
雪途くん………」
バタン
ドアが閉まる。
カーテンも黒く、
まるで真っ暗な部屋にいるようだ。
「先生……………
ごめんなさい…………」
質問には答えず、
雪途は冴子に頭を下げた。
「…………もう、いいのよ…………」
冴子は雪途の頭を撫でた。
パシッ
雪途の白い腕が、手をはらう。
「あ…………ごめんなさい………」
雪途は無意識だったらしい。
気まずい空気が流れた。

