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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第46章 完全なる計画
母親の資産は合わせて12,3億ある。
達也が以前に母親から直接聞いて確かめた。

その資産のうち、約3分の1、4億程の金額を鴨志田に渡すと言い、金に目が眩んだ鴨志田は最終的には達也に協力することを約束した。

鴨志田もあの女のせいでソープに沈められた屈辱を晴らす絶好の機会だと達也に説得され、鴨志田の中にあった憎悪が再燃した。

「これからアンタは今まで住んでたアパートの荷物を整理しなきゃなんないだろうから、必要な物だけ持って出来るだけ最小限にまとめて欲しい。
で、数日間はここにいて、なるべく外出は避けて欲しい。
欲しい物があればオレが用意する。それとこれが1番重要な事だが、計画が終わるまで絶対に亮輔と会わないでくれ、解ったな?」

「…とにかく、やるなら早めにして欲しいわ。こんな窮屈なとこにずっといたくないから」

「オレはその間、オフクロに付いて色々と経営のノウハウを覚える。まぁ、全部覚える事は出来ないが、少なくとも半分以上の事は覚えておくつもりだ。後はオフクロに付いている腹心達がやってくれるからさほど問題になる事じゃない」

「じゃあ、連絡は常にしてよね、アタシはここで待ってるから」

「解った、じゃあまずは部屋の整理をして荷物をここに持っていこう」

二人はようやく朝陽が昇った頃に一旦チェックアウトして、鴨志田が住んでいたアパートの部屋にある荷物を整理した。

荷物といっても、鴨志田に必要な物は衣類ぐらいで、後は元々備えてあった備品ばかりで、キャリーバックに詰め込み、部屋を出た。

「オレはこれからオフクロと一緒に会社に行く。何かあったら連絡くれ、オレも連絡する」

「ちょっと寝てないけど大丈夫なの?」

「何言ってんだ、これからオレたちの会社になるんだぜ、そう考えたら興奮して寝るどこの話じゃないぞ」

達也は意気揚々とした表情で会社に向かった。

(ホントに大丈夫なんだろうか?)
一抹の不安を抱えながらも、大金が目の前に転がり込んでくる喜びに鴨志田もフフっと笑みを浮かべホテルへ戻った。



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