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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第48章 大金は目の前だ
達也と幹部連中の数人で、今すぐ捜索願いを出そうという幹部と、達也を含む数人の幹部がもう少し様子を見てみようという意見に別れた。

達也は幹部連中の前では母親の行方が解らなくなり、困惑の表情を浮かべていながらも、今後の事をシミュレーションしていた。

(まずはコイツらを手なずけなきゃならないな…どうやって手なずけようか)

母親は2度と戻ってこない、となると次の社長を決めなければならない。

母親は達也を次期社長として、学業の傍ら、色々なノウハウを吸収し、人脈もそれなりに築いてきた。

幹部連中は熱心に会社の経営のありかたについて学んでいた達也が次期社長になることに依存はない。

だが、それは達也が大学を卒業し、母親の右腕として様々な経験を積んでから社長業をバトンタッチするという計算だったはず。

それが社長である母親がいきなり失踪して行方が解らず、代役として達也を社長に就任するとなれば、他の連中は黙っていないだろう。

達也が経験を積むまでの間、誰かが社長に就任するのが定石だろう。

となると、この連中の中で1番優秀な人物、そいつを手始めに懐柔作戦に持ち込めば、達也が社長に就任する。

そこで鴨志田の出番となる。
だが、どのタイミングで出せばいいのか、達也はその機会を伺っていた。

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