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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第48章 大金は目の前だ
今はそれどころじゃない、まず母親の安否を確認するフリをするのが妥当な行動だ。

「とにかく今日1日待ってみましょう。それでも連絡が無いのであれば、私が警察に行って捜索願いを出します」

達也は少し動揺しているように見せかけ、幹部連中を説得した。

「皆さんは他の仕事が残ってるでしょうから、私が母親、いえ社長の行きそうな場所等を調べてきます。もし途中で何かあったら連絡ください、自分も逐一連絡入れますので」

達也はそう言い残して外に出た。


(さて、あと一歩だ。あと一歩でオレが会社を乗っ取る)

達也は会社の前でタクシーを拾い、その足で鴨志田のいるビジネスホテルへ向かった。

タクシーの中では鴨志田に今から行くから待ってろとメールを入れた。

会社から鴨志田のいるホテルまで車で20分程の距離で、この辺りは母親は滅多に来ることのない場所だ。

全ては達也の計算通りに事が運んでいる。

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