この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第51章 マンションから追い出す
達也は沈痛な表情で亮輔に伝えた。
「実はな、オフクロの会社かなりヤバいんだよ」
「ヤバいって何が?」
「それがだな…」
達也は一呼吸置いてから話を切り出した。
「オフクロの会社、かなりの赤字らしい。ああ見えて優雅な生活を送っていたが、実際は火の車で、融資も断られたみたいだ。
で、今からこの事をお前に言うのはかなり辛い事なんだが…このマンションを手放さなきゃならなくなった。
勿論、オレの住んでるワンルームマンションの土地も建物も売却するらしい。
亮輔、お前しばらくの間、どっか住む場所とかないか?オレは大学のツレの家にしばらく厄介になるが、お前は住み込みでもどこでもいい、とにかく住む場所を見つけてしばらくの間は我慢してくれないか?
会社は必ず立て直してみせる。
だから、しばらくの辛抱だ、頼む!」
達也は亮輔に申し訳ないと、頭を下げた。
会社を乗っ取るのに何度頭を下げたことか。
しかし、こんな事も全て達也の想定内だ。
勤勉な好青年を演じ、周囲から好感度を上げる為にはこのぐらいの事は容易い。
亮輔は達也の項垂れた様子を見て、本当に母親が失踪したんだと思い、頭の中がパニックしていた。
「実はな、オフクロの会社かなりヤバいんだよ」
「ヤバいって何が?」
「それがだな…」
達也は一呼吸置いてから話を切り出した。
「オフクロの会社、かなりの赤字らしい。ああ見えて優雅な生活を送っていたが、実際は火の車で、融資も断られたみたいだ。
で、今からこの事をお前に言うのはかなり辛い事なんだが…このマンションを手放さなきゃならなくなった。
勿論、オレの住んでるワンルームマンションの土地も建物も売却するらしい。
亮輔、お前しばらくの間、どっか住む場所とかないか?オレは大学のツレの家にしばらく厄介になるが、お前は住み込みでもどこでもいい、とにかく住む場所を見つけてしばらくの間は我慢してくれないか?
会社は必ず立て直してみせる。
だから、しばらくの辛抱だ、頼む!」
達也は亮輔に申し訳ないと、頭を下げた。
会社を乗っ取るのに何度頭を下げたことか。
しかし、こんな事も全て達也の想定内だ。
勤勉な好青年を演じ、周囲から好感度を上げる為にはこのぐらいの事は容易い。
亮輔は達也の項垂れた様子を見て、本当に母親が失踪したんだと思い、頭の中がパニックしていた。