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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第59章 底知れぬ不気味さ

何故、賃貸にしたのか。
それは万が一の事を備えて、いつでもここを出て行けるように敢えて賃貸マンションに住んだのだ。


そして会社に着き、社長室に入ってすぐに沢渡を呼んだ。

「おはようございます。お呼びでしょうか?」

「あぁ、おはようございます。実はある店舗の事についてなんですが」

達也はパソコンでマップに接続し、とある繁華街を沢渡に見せた。

「この店、かなり前から売り上げが芳しくないですね。こんな繁華街なのに何故でしょうか?」

その繁華街は会社から車で30分程の距離にある有名な繁華街だ。

そしてその周りには何店舗ものキャバクラが立ち並び、言わば激戦区のような地帯でもある。

「それは前社長の頃から問題にしていて、どうしてこんなに売り上げが良くないのだろう、と頭を悩ませていました」

立地条件は悪くない、むしろ好条件だ。なのに利益が良くない。

「てことは、母が単なる無能って事だったんですよ」

サラリと言ってのけた。

「と、言いますと?」

沢渡はどういう意味なのか聞いてみた。
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