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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第65章 慟哭
達也は亮輔に骨壺を渡し、再び車に乗り、走り去っていった。

この白い桐箱の中に先生が…

部屋に入り、骨壺を前に亮輔は呆然としていた。

あの先生が、こんな小さな箱の中に…

亮輔は初めて鴨志田に会った高校の入学式、高校を辞めざるを得なくなった時に一緒に住んだ日々、サラ金に追われ、母親に金を工面してもらう為に、目の前で鴨志田と交わった事、
行方をくらまし、ソープに沈められた時を見かけた日。

そして、アパートの保証人になって生活費を援助してもらい、実の母親として亮輔を見守ってくれていた。

色んな事がこの数ヵ月の間にあった。

亮輔はまた一人ぼっちに戻った。

一人ぼっちになったよりも、鴨志田、いや実の母親がこんな最期を迎え、遺骨となって対面する事になった。

亮輔は声を上げて泣いた。
一体自分の周りで何人死ねばいいんだ、何で死ななきゃならないんだ!

亮輔は自分を呪った。もしかしたら、オレと関わる人々は全て死ぬんだろうか?

もうこんな悲しい思いはしたくない。

もう、誰とも仲良くならない。
もう、誰も信じられない。
もう、誰も愛せない。

亮輔は泣きながら心に決めた。

自分と関わっちゃいけない、関わったら悲惨な結末を迎える。

ならばいっそ、他人と関わるのは止めよう。

だが、亮輔はやる事が1つ増えた。

それは達也を地獄に突き落とす!

そのためなら何だってやってやる、今まで亡くなった人達の為に。

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