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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第68章 破滅
一瞬、弁護士の脅しにも似た言葉に怯んだが、暴君と化した達也は耳を貸すつもりはない。

「何だって、アンタオレを脅すのかよ?アンタは黙って高い金取って仕事してりゃいいんだよ、わかったか?」

もはやこの男には何を言ってもムダだとばかりに、弁護士は

「テメーの足元をよーく見てみろ。解るか、この意味が?
とにかくオレの仕事は終わった。
明日金用意してオレんとこに来い!」

そう言って弁護士は立ち去った。

「偉そうに、たかが弁護士風情が!アイツも邪魔だな…いっそ消しちまおうか、あのくそガキと一緒に」

胸くそ悪い!とばかりに達也はスマホを取り出し、迎えの車を手配するよう連絡した。

だが、社内はほとんどの人間が外に出て、迎えに行くことが出来ない。

「ったく、何やってんだ、あのバカどもは!オレが出て来たんだから迎えに来るのがフツーだろ!そう伝えておけ!」

一方的に怒鳴りまくり、電話を切った。

(何でこのオレが歩いて帰らなきゃなんねーんだ?オレは社長だぞ!迎えに来るのが筋ってもんだろが!)

苛立ちながらタクシーを拾おうとしたが、中々捕まらない。

しゃーねぇ、電車で帰るか…

達也は署から10分程歩いて駅に着き、ホームに立った。

ちょうどラッシュアワーでホームはたくさんの人だかりだ。

(ったく、どいつもこいつもバカ面して、何も考えてないでただ仕事してるんだろな、コイツら…オレみたいにちっとは頭使えってんだよ、いくらでも金儲け出来るだろうに。まぁ、だからコイツらはこんなクソみてぇな場所に集まって電車乗るしか脳のない連中だがな)

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