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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第91章 息苦しい
最初の相手が男とは。しかも有名な司会者だ。
まさかこの人がゲイだなんて。

オレはこの人に何をやらされるんだ?

得体の知れない恐怖にオレの身体は震えていた。

「お待ちしておりました。お客様の相手を努めるのは、今日入ったばかりの亮輔と言います」

瓜田はオレの隣に座った司会者に向かい、オレの事を紹介した。

「亮輔くんか!今日から1週間ヨロシク頼むよ」

テレビに映ってる時と一緒の笑顔でオレに手を差し出した。
握手のつもりだろうが、オレはこの先起こる出来事を想像し、身体が硬直し、蛇に睨まれたカエルの如く、全く動けない。
それどころか、車内が息苦しくなってきた。

「どうした、今日初めてだから緊張してるのかな?大丈夫、リラックスしてくれたまえ」

日に焼けた浅黒い肌に50代前半とは思えない程の彫りの深い顔立ち。
テレビと同じ柔和な表情で番組を進行していくこの司会者がオレの初めての客だなんて。

「よ、よろしくおねがいします…」

オレは蚊の鳴くような小さな声で挨拶した。

あのオーナーは法に触れないよう、顧客にはそう伝えていると言ったが、そもそもオレは16才だ。
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