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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第112章 オーナーが…
オレはオーナーの部屋の書斎や本棚、ベッドの下まで調べたが、それらしき物は無かった。
タンスやクローゼットにも無い。

あ、もしかして!
オレはリビングにある机の引き出しを開けようとした。

が、しかし鍵がかかってるせいか、開けられない。

何だかんだで、もう外は陽が落ちて薄暗くなった。

再度連絡したが、同じで通じない。
オーナーの身に何かあったのか?
やっぱりオレに関わると不幸な出来事が起こる。

ホントに呪われてるいるんだろうか、オレは…

探すにも、探しようが無い。
何せ名前すら知らないんだから、仮に警察に行って、捜索願いを出しても、名前を知らなきゃ探す事すら出来ない。

ん、待てよ。そうだ、瓜田なら知ってるだろう。
ここ最近、姿を見せなかったが、それはオレがオーナーに1ヶ月レンタルされてるを知って遠慮して部屋に来なかったらしく、オレは瓜田と久しく顔を合わせていない。

とにかく連絡しよう。

瓜田のスマホに電話をかけた。
【お掛けになった番号は、現在使われておりません】

…どういう事だ?
瓜田まで連絡が取れないなんて。

オレはいてもたったもいられなくなり、部屋から出て、辺りを探し回った。

勿論いるはずもない。

地下の駐車場には、オーナーが所有している外車が停めていたままだった。
いつもこの車に乗って外に出ていたのだが。

不安が更に不安を加速させる。

他のレンタル会員達はどうしているのだろうか?

オレは他のレンタル会員の連絡先はおろか、顔すらまともに見たことがない。

とにかく部屋で待ってよう。

時間は20:00を過ぎていた。
一向に帰ってくる気配はない。

どうする?警察に頼むか?
いや、名前も知らないし、ましてやレンタル会員というのがバレてしまう可能性もある。

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