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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第20章 まさか借金?
バッグ1つにしたって一万や二万で買えるような代物ではない。

そこが気になって、オレは鴨志田に手を出そうとは思わなかった。
まぁ別に鴨志田だって一人の女だ、それなりの物を持っても不思議ではない。

多少引っ掛かるが、迷惑とは思わなかったので、鴨志田との同居生活は順風とまではいかないが、それなりに波風経てずに過ごしてきた。

だがある日、バイトが無かったオレはエントランスにある集合ポストに1通の封書を見つけた。
そこには鴨志田宛の名前が書かれており、裏には【アーバンファイナンス】という差出の社名が記されていた。

アーバンファイナンス?何だろう?とりあえずオレはその封書を持っていかずにポストの中に入れたままにして、部屋に入り、PCを開き、アーバンファイナンスと検索した。

するとアーバンファイナンスという会社は消費者金融の会社で、かなりブラックに近いグレーゾーンの利息を取る金貸し業だという事が解った。

そしてオレは鴨志田の部屋を開けて色々なバックや服、その他鴨志田が部屋に持ってきた物を調べた。

そのほとんどは有名ブランドでもかなりグレードの高い物ばかりで、とても一介の教師が簡単に購入できる物ではない。

て、ことは鴨志田がここに来たのは、住んでいたワンルームマンションの家賃を滞納して立ち退きを命じられて、丁度オレがこの父親の残したマンションに目をつけて転がり込んできたのではないか。

あの女教師はとんでもない浪費癖のあるヤツに違いない。

とんでもない女を住まわせてしまったのかオレは?

とりあえず鴨志田が帰ってくるまで待つしかない。
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