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第123章 スエット上下で面接…

そしてこのコーヒーショップで待ち合わせする事になった。

「おい、これ一応面接なんだぞ。なんだその格好は」

オレはコイツがここまでバカだとは思わなかった。

「はぁ？だって仕事するしないはオレが決めるんだぜ。とりあえず話だけでも聞こうってだけだから、この格好で十分だろ」

…コイツには何言ってもムダだ。

しばらくして沢渡さんが店に現れた。
以前と変わらずスリーピースのスーツを着こなし、ダンディーな出で立ちだ。
ただ、白髪が若干目立つが、それを差し引いても、風格のある雰囲気を醸し出している。

「亮輔くん久しぶりだな、もう何才になった？」

相変わらず威厳のあるオーラを身に纏っている。

「23になりました」

「そうか、じゃ、こういうとこじゃなく居酒屋の方が良かったかな？亮輔くんももう酒が飲める年になったんだからな」

「いや、オレはちょっと酒はダメなんで…」

「何だそうか残念だな。で、隣の彼が亮輔くんの言ってた人かな？」

沢渡さんはヤンキーの出で立ちを見て、一瞬眉をひそめたが、直ぐに元の表情に戻った。

「あぁ、はい。コイツ山下って言います。おい、この人が沢渡さんて言って、オレがよく世話になった人だ、挨拶しろよ」

「あ、山下っす。山下悠平って言います、ヨロシクです」