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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第124章 思いがけない出会い

「お前、次バックレたら沢渡さんから何されるか知らねえからな。ちゃんと働いてこいよな」

オレは口酸っぱくヤンキーに言ったのもあるが、遅刻すると罰金を取られ、皆から怒鳴られ、その腐った性根を叩き直してやる、とまで半ば脅しのように言われ、今のところは何とか毎日勤務しているみたいだ。

まぁ、沢渡さんの下にいれば、そのうち仕事に対する姿勢も変わってくるだろう。


オレはまだルート配送で自販機の飲料水の補充をしている。

ヤンキーの事をどうのこうのと言ったが、実はオレも辞めたくて仕方ないのだ。

やることが一杯ありすぎてこっちも色々と大変だ。

仕事がどうにか終わり、繁華街を通って家に戻る方が近道だから、オレはいつもここを通っている。

オレが一人で歩いていると、呼び込みのヤツらが次々と声を掛けてくる。

「お兄さん、キャバクラどうすか?」

行くワケねえだろ、オレ飲めないんだなら。

外で呼び込みしてるボーイに混じって、キャバ嬢も通り行く人々に声を掛けていた。

「あれ、確か古賀くん?」

何だぁと思い、振り返ると、ナツがベンチコートを着て、ボーイと一緒に呼び込みしていたらしい。

そういや、コイツの頭にウーロン茶ぶっかけたからな。

イヤな思いもしないのだろう。オレはキャバクラに行く金も無いし、酒は飲めない。

そんなヤツがキャバクラに言ってもしょうがないからだ。

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