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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第131章 理性が抑えきれない
それにナツは誰も信じないと言った。
それはオレも同じで、誰も信じないし、愛する事もしない、そうやって暗黒の中でもがきながら10代を過ごしてきた。

…明日は鴨志田の月命日だ。
とりあえず墓を掃除して、線香を上げに行こう。

「あ、そういや、今日ナツと会ったよ。アイツ、ウチの店の近くのキャバクラに働いてるみたいだな、初めて知ったよ」

ヤンキーが風呂上がりにドライヤーで髪を乾かしながら言ったが、ドライヤーの音でよく聞こえない。

「あ、ナツ?ナツが何だって?」

オレは内心逸る気持ちを抑え、素っ気なく聞いてみた。

「何かお前の事言ってたぞ」

「何かってどんな事?」

拒否したのを怒ってるんじゃないかな、やっぱり。

「今度会ったら、ウーロン茶じゃなく、コーラぶっかけやる!とか言ってたぞ。お前、かなり嫌われてるな」

…コーラね。
本当は会いたい。
だが、お互いに他人を信用しない者同士が会って何をすりゃいいのか。

やっぱり諦めた方がいい、とにかく今は気持ちが揺れ動いてるが、諦めるにしておくしかない。
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