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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第139章 生きて一生苦しめ!
「もうお願いだから止めて…そんな話聞きたくないから…」

ナツのすすり泣く声を遮るかのようにオレは話を止めなかった。

「…オレは、お前の姉ちゃんと知り合ったのは高校へ入学して、担任になったのがきっかけだ…はぁ、はぁ…その頃オレは育ての母親から逃れる為に、別れた父親の所に身を寄せ、そこから学校に通っていた…くそっ!また息苦しい、何でだ!何ですぐそう息が苦しくなるんだ!…はぁ、はぁ…辛い」

頓服薬を飲んでもすぐには効かない。
また鼓動が速くなる。
だけど、ここで話を止めるワケにはいかないんだ。

「ねぇ、もうそんなに苦しいなら喋らないで!それだけ苦しいんだから、辛い過去だという事は解ったから…」

ナツはオレの身を案じて話を止めるよう、オレの背中を擦っていた。

「…その父親も出張先の海外で強盗に遭い、銃で撃たれて死んだ。その報せを受けてオレは初めて兄と会った。
さっきも言ったが、全く血の繋がってないアニキだ。
ソイツ、初対面のオレに向かって何て言ったと思う?【お前がオレの弟らしいが、オヤジとは血の繋がりが無いから財産は全てオレが貰う】だとよ…実の父親が殺されたのにもかかわらず、いきなり金の話だ。
こんなクズがアニキだったとは思いもよらなかった。
オレは財産だのそんな事はどうでもいい、何故父親が死んだのに涙の一つもこぼさないで金だ…そしてこのクソッタレなアニキが…はぁ、はぁ、…あぁ~っ!くそっ!何でオレの身体はこんなになっちまったんだよっ!」

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