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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第152章 沢渡と母千尋の関係
上目遣いで沢渡を見つめるが、会社では何があっても冷静沈着な男だ。

情に流される事無く、自らの信念を突き通した。
だからこそ、今この会社が大きくなった。

「いくら社長の息子とはいえ、使いもんにならなかったら即刻切る!それで構わないなら、私はその条件を飲もう」

毅然とした態度で千尋に釘を刺した。

「…わかったゎ。そうよね、この仕事に向いてなきゃ、どうしようも無いしね。それと後は本人のヤル気次第だし…」

「そういう事だ。いくら社長の息子だからって甘やかすとこの会社がダメになってしまう」

沢渡はかなりクレバーな男だ。

だからこそ、千尋が全幅の信頼を寄せている。



その予定だった。
なのに今、こうして社長室にいるのは、女に肉棒を咥えさせ、優越感に浸っている達也が社長になった。

千尋は忽然と姿を消し、沢渡もその動揺した隙に鴨志田との交わりを隠しカメラで撮られ、達也に弱味を握られた。

この録画されたDVDと写真を消去するという条件で沢渡は致し方なく、達也を社長に就任させた。

だが、沢渡は水面下で別の会社を設立した。
達也の性格を見越した上で、いずれこの会社は倒産する、その為にも他の社員が路頭に迷わないように、と設立したのだ。

勿論、達也には内緒で作った会社だ。

それを知ってか知らぬか、達也は放蕩三昧の日々を過ごしていた。
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