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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第155章 新たな旅立ち
達也が去った社長室では、古株の社員達が沢渡に達也の解任を要求して欲しいと要求している。

「しっ、ここでは喋るな。盗聴器が仕掛けられてるかもしれん」

用心深い達也の事だ、盗聴器を仕掛けてる可能性もある。

沢渡は社員達を社長室から出るよう命じた。

「とにかく、社長は1ヶ月留守にする。それまで時間はあるから何らかの策を練ろう」

沢渡は達也を始末するつもりでいた。
あの男は危険だ、これ以上犠牲者を出さないように。

鴨志田が自殺したというのも不審に思っていた。

達也が鴨志田に命じたソープランドの経営がこうも簡単に潰れてしまうのも不自然に思っていた。

毎回来る客がクレーマーで、挙げ句には店内に大麻が見つかったなんて信じがたい。

達也と鴨志田との間に交わした契約書には、全責任を鴨志田が負うと記載してあったが、その項目だけ何か細工が施していたような形跡がある。

鴨志田は契約書を隅から隅まで目を通してサインした。

その場には沢渡も同席していた。
契約書には鴨志田に不利な内容は書いてなかった。

おかしい、開店当初はキャバクラだらけの繁華街にソープランドを作るといったアイデアは成功し、風俗専門雑誌やネットでも取り上げられる程の人気店になったにもかかわらず、僅か数週間で閉店してしまった。

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