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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第155章 新たな旅立ち
その責任を鴨志田が背負い、数日後に山中で車の中で遺体となって発見された。
練炭による、一酸化炭素中毒によるものだと警察は処理した。

もし自殺ならば遺書らしき物があってもいい。
それすらも無く、会社からかなり離れた距離の山の中で死んでいた。

これはあまりにも不自然だと沢渡は思った。

何らかの事情で口封じの為に消された、そしてそれを指示したのは達也ではないか?

証拠が無い限り、あくまでも仮定の話だが、鴨志田亡き後、達也はガラッと変わった。

爽やかな好青年だった男が急変して暴君と化した。

邪魔者がいなくなり、やりたい放題に振る舞う達也に社員達は戦々恐々していた。


狂気に満ちたあの目付き、沢渡は要注意人物だと感じた。

鴨志田は経営コンサルティングという肩書きでこの会社に達也の秘書という形で入社した。

しかし、鴨志田を調査したが、経営コンサルティングという肩書きはウソで、高校教師からヤミ金に借金してソープに沈められたという女を何故雇う必要があるのか。

調べれば調べる程、不自然過ぎる。

自分が鴨志田とのホテルで交わったカメラもよく観ると鴨志田の顔は映ってなく、沢渡だけが映っていた。

全ては達也の計画通りだったのではないか。

とにかく一刻も早く、あの男を始末しなければならない。

理由はどうあれ、達也が会社のトップに君臨してはならない人物だ。



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