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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第28章 初仕事
どこもかしこも禁煙が当たり前のこの時代に、上下お揃いで、しかも下はダボダボのニッカポッカを履いて男だらけの薄汚れた連中が何やら話をしている。
しかも話の内容は、ギャンブルか女の話しがほとんどだ。

オレはまだ誰とも口を聞いてないので、隅っこでスマホをいじっていた。

そしてあっという間に休憩時間が終わり、オレはまたコンパネを運ぶ作業をした。

今までこんなに汗をかいたことはないんじゃないかというぐらいに汗だくになりながらひたすらコンパネを運んだ。

オレはこの仕事をやっていけるのだろうか?
ほとんどの連中は30代で、オレと年齢の近いヤツはいなかった。
おまけにこっちが最初に自己紹介したのにもかかわらず、誰が誰なんだかサッパリわからない。仕事も解らなきゃ、人の名前すらも知らなかったのだ。

何なんだコイツら、せめてオレは○○だ、ヨロシクな、ぐらいの事を言ってくれるのかと思ったのだが、それすらも教えてくれない。

どうせガキなんだし、みたいな感じで思われているのだろう。

オレの考えが甘かったせいもあったが、もう少し歓迎してくれるのかと期待したのだが、オレの存在すら気にかけてないようだ。

結局午前中は人の名前も道具の一つも覚える事が出来ずに昼飯の時間になった。

昼は現場に出入りする仕出し弁当を食べた。
オレはかなりヘロヘロになっていたせいか、あっという間に弁当を平らげた。
昼飯を食い終わると、昼寝するヤツや、花札をして賭け事をしているヤツなど、それぞれが食後の過ごし方をしていた。
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