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カウントダウン・バレンタイン
第1章 キスして
「これはもう完璧、俺に非がある事なんだけど。華夜は気はつえーけど美人だし、俺より年上だし、今までだって当然彼氏がいてそういう体験も…その、とっくに済んでるって勝手に思い込んでたんだ。だから俺が初めての相手だって、あの夜に華夜が教えてくれて初めて知った」
華奢な身体を包み込むように抱き締めて、陸は『その時の事』を脳裏に甦らせる。
「知ってからは俺に出来得る限りの優しさで華夜に触れたつもりだけど…それまでは『初めてじゃない』のを前提で、華夜を抱こうとしてた。今更だけど、それはほんとにごめん」
「いきなりどうしたの…?」
陸の突然の謝罪に、華夜子は純粋に驚く。
「陸は『初めてじゃない』と思ってた前も後も、同じように変わらず優しかったよ?無理矢理も痛くも、絶対にしなかった。ほんとだよ?すぐに陸は謝ってもくれて-」
「うん。俺が華夜を乱暴にするなんて有り得ないけどさ。…でもなんて言うか、華夜の一生に一度の大事な時で。俺にとっても華夜との初めての夜で。だからこそ前もってきちんと華夜に確認した上で、お互い気持ちの準備もちゃんとして、もっと華夜のいい思い出になるようにしてあげたかったなあって」
色々と思い返すと、苦い吐息がどうしても口をついて出てしまう。
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