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第8章 悪魔降臨 ―それとも救世主? ―
グルグルついでにもうどうにでもなれと、先日実咲から貰った旅行の土産に手を伸ばす。沖縄に行ったとか云ってたな。ゴールデンウィークに同好会で沖縄なんぞに行けるなんて、どういうリッチな生活を送ってるんだ。片やバイトに明け暮れて休む間も無かったた俺とは大違い。
手にした酒は沖縄特産の焼酎─泡盛。薄水色のボトルも爽やかな洒落た土産だ。
ボトルの注意書きには”開栓後は冷暗所に置き、早めにお飲み下さい”の文字。
”そっか…早く飲まなきゃいけないんだ…早くって今日中?!”
なんて適当なこと考えながらグラスを傾けてるうちに、気付けば水割りの三杯目に入っていた。
自棄(やけ)になってたせいか、自分にしてはピッチが早い。
普段はビールをそこそこ飲めば気持ちよくなる俺にとって、本日の酒量は既に”普通に気持ちいい”許容範囲を超えていた。
でも、現実逃避したい俺には、強い酒は却って好都合だった。