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第8章 悪魔降臨 ―それとも救世主? ―

血反吐…?!恩人…?!

一体何のことでしょうか?
 
あのバイトだって、元はと言えば耿輔との絡みが無ければやらずに済んだモノ。俺自身、やりたくて引き受けた仕事じゃない。それに、耿輔はバイトの内容を全部知ってて乗ってきたはず。だったら、傷ついた俺のために一肌脱ぐのは当たり前じゃないか?俺の取った行動は、支持されることはあっても、非難されるいわれはない。

なのに…どうしてこうなるんだ。

「手、痛い。放せよ」

普段だったらもっと抵抗できるはずなのに、思いの外酔った俺は腕に全く力が入らない。

俺はどうすることも出来ず、手を掴まれたまま靴を脱いで上がり込む耿輔を睨み付けた。

「誰が上がって良いって…、ォィ、ちょっと…ゃめ…」

耿輔の腕が俺の躯を抱き締める。

ヤダ…なんで、またこいつに抱かれなきゃならないんだ。

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