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第8章 悪魔降臨 ―それとも救世主? ―

ここから逃げ出したい。

こいつに振り回されるのはもうたくさんだ。

訳の分からないこの苦しさから逃れたい。
 
無駄な抵抗と知りつつも、拘束から逃れるために耿輔の胸の中で俺は精一杯藻掻いた。

そのせいで、火照った身体が一層熱を増す。酔いが一気に廻ったような気がした。

その上、躯の反応はますます敏感になって…。
耿輔の太腿で擦られて、重ねた躯の一部が急激に反応していた。


(…ゃ、だッ…、ぁウッ…、なんでこんな時に…)


自分の中心がグッと熱を持って勃ち上がってくるのがわかる。その即物的な反応に泣きたくなった。

躯を捩って何とかそれを悟られまいとするが、耿輔のデリカシーのない声に一瞬にして固まる。

「ふーん、感度良好じゃん。こんなんで反応するなんて、どんだけ呑んだ?酒呑む暇有ったら、メシ食えって云ったろ。ん、それとも、アレか…最近してなかった?じゃなきゃ、俺だから特別に感じた…とか?」

「…誰が!!余計なお世話だよ、いいから放せって…」
  
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