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第8章 悪魔降臨 ―それとも救世主? ―
もうたくさん!どうせそうだよ…溜まってたよ、何とでも云ってくれ!
現実逃避のために呑んだ酒についてまでとやかく云われ、ウンザリだった。
俺は相手の胸を力一杯押すと、躯を捩って、今度こそ耿輔の拘束から逃れようとした。
その時、脚が縺れて上体がグラリと傾く。
(やばいッ!…)
スローモーションのように、目の前に床が迫る。
だが、俺の躯が床に着くより早く、耿輔の腕が俺を受け止めた。と言うよりは、寧ろ一緒に倒れ込んだと言った方が良いのかもしれない。
背中に廻した耿輔の腕が、床に打ち付けられる衝撃を和らげる。これじゃ、耿輔の方が痛手を負ったのではないか?