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第7章 男の娘(おとこのこ) ―倒錯、或いは迷走―
「ホント!?本当になんでもないわけ?」
亨の声がちょっぴり嬉しそうだ。
「兄貴のこと何とも思ってないなら、僕にもチャンスが有るってこと?僕はどう…」
「…どうって…何が?」
俺を見詰める亨の瞳にただならぬ気配を感じて、ベッドの上で後ずさる。だが、時既に遅く、亨の潤んだ瞳が直ぐ目の前だ。亨は間近で見ても充分可愛かった。何も知らなきゃ有無を言わさずキスしてる。
(でも、これってヤバイだろ相手は男だし…だなァ…)
そんな変な葛藤に苦しむ間に、先に唇を奪われたのは俺の方だった。俺の唇は柔らかい感触で優しく塞がれる。仄かに甘い香りがした。重ねたリップの匂いだろうか。
女の子そのものの外見に、俺の理性は明らかに混乱を来していた。亨の積極的な攻勢に形勢不利な自分。俺の閉じた唇は、亨の尖った舌先で徐々に割りほぐされていく。突破口が破られると、いきなり熱い舌で深々と探られて、息が苦しくなった。