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第7章 男の娘(おとこのこ) ―倒錯、或いは迷走―
昼飯を食べて、取り留めもないことを話して、笑って…
そうしている間に、朝受けた忌まわしい記憶が薄れていくのがわかった。人の気持ちを和ませるのは、亨の特技なのかも。
そんな風に亨と過ごして、かれこれ2時間。
(身体の方も大分落ち着いたから、もう大丈夫じゃないかな…帰ろうか…)
いい加減ジーパンだって乾いている頃だろう。
ところで、耿輔はどうしたのだろうか?
事務所に行っただけなら時間掛かり過ぎだ。
その後また仕事?
仕事熱心ってことか…でも、なんかちょっと気になる。事務所で何かあったんじゃないだろうか。俺のために変なことになってなきゃいいけど。
それとなくその辺を亨に聞いてみることにした。勿論、心配してるなんて表情はこれっぽっちも見せずに。
「耿輔、いつ帰ってくるのかな…」
「淋しい?」
それを聞いて、口にした麦茶を思わず吹き出しそうになる。