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ファニーキンキー
第11章 それは解放
また、この人はすごい発言を…!ピュア過ぎますよ!
「ダ、ダメです!それじゃあ二股になっちゃいますって。あたし、これでも一途なんです」
「じゃあ、私振られるの?ひどい!あんた達ふたりして私を振るなんて!」
美しい先輩は大粒の涙を流しながら、あたしの頭をバシバシ叩いた。
「振ってない、振ってないですからぁ!!」
次々と襲いかかる軽めのパンチ。今回はきちんと手を抜いてくれてるみたい。そのへっぽこパンチを払い除けながら、修羅場をどう乗り越えようか頭を働かす。
「振ってないなら、付き合ってくれればいいじゃない!」
「違いますよ。先輩のその気持ちは錯覚です。思い込みです。勘違いです。あれがいけなかったんですよね?あたしがあんな事したから、誤解しちゃっただけなんですよ。あれは悪戯だったんです、ごめんなさい!だから恋愛じゃないんです!ノーカウントです!」
早口で捲し立てるあたしに付いてこれない様子で目をまん丸くする先輩。
「センパイが今するべき事は、言い寄ってきてる二人のどちらかを選ぶ事です!」
どーん!っと指をさした。
「そうよね…でも、どっちを選んでいいか、私には決められないの」
しめしめ、我ながらいい感じに矛先を変えることが出来たと思う。けど、勢いに乗って余計なことに首を突っ込む発言を……
「わかりました。お詫びに、どっちの人がお似合いか、あたしがジャッジします!」