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ファニーキンキー
第12章 それは野外
ギロッと睨んでやった。伊井のことを鋭い眼光で睨んでやるとバツが悪そうに顔を逸らされる。
そんなでかい図体してなにやってんだっー!ついてるもんはついてるのかっ!って言ってやりたい…
が、たぶんこの視線で言いたい事は伝わっただろう。195センチの男が恵衣子の後ろに隠れやがった。
「伊井!アレ乗ろう、アレ!」
不穏な雰囲気を察した翔太郎が伊井を絶叫コースターの方へ引きずって行った。
残されたあたし達はアーケードゲームのコーナーに向かって歩き出す。
「恵衣子、良かったね」
「うん」
「まぁ、告白なんてしなくても付き合ってるように見えたけどね」
「でも、こういうのは…あ、愛の言葉で愛の確認?しないと…」
「なるほど。椎ちゃん先生の格言ですな?」
「そそ。あっ…もし何かあったら二人に相談するからさ」
「えー、恵衣子と伊井は拳と拳のぶつかり合いで決着つけるんじゃないの?」
からかいながら走りだすあたしを恵衣子が真っ赤な顔で追い駆けて来る。
「…っな!そんな事するわけないっー」