この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ファニーキンキー
第13章 それは結実
放課後、廊下にて翔太郎のお見送り。ちょっとご機嫌が直ったみたい。優しい目元で爽やかに笑う。
「明日、いつもより授業終わりが早いだろ?バイトまで少し時間があるから一緒に帰ろっか」
そして、あたしの肘の辺りをさする。
「うん。いいね」
時間があるんだったら、一緒に帰るんじゃなくて……明日は生クリームパンを買っとこうかな。
「じゃ、いってきます」
「また明日ね」
バイト先に着くのは始業時間ぎりぎり、翔太郎の足で20分、あたしの足で25分かかる。会話もなくひたすら急いで歩くだけって、どんな苦行よ?
だからバイトのある日は一緒に帰らない。
「寧奈ちゃ~んっ」
入れ替わるようにやって来た先輩。
「どうして途中で帰っちゃったのよ?」
「途中じゃないですよ、昼休み終わり近くだったじゃないですか。お弁当ご馳走様でした、美味しかったですとお母様にお伝えください」
「で、どう思ったのかしら?」
先輩と一緒に帰ることにして、ヤンキー先輩とお似合いかどうかの経過報告。