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ファニーキンキー
第13章 それは結実
今日の昼休みは生徒会室でお食事会。さっきの休み時間に先輩が伝言しに来た。
今の所、先輩の中ではヤンキー先輩の方が優勢か…会長さんは生徒会長に立候補するくらいだから、真面目な人なんだろうな。
そんな真面目な人が先輩のどこに惹かれたんだろ…?顔か?!
「翔太郎、購買行こー」
「んー、ちょっと待って」
机の中とカバンの中を必死に漁り、ノートを1冊ずつ何度も確認している。
「どしたの?」
「いや、現国のノート忘れた…おかしいな置き勉しといたはずなんだけど」
「昨日、授業の最後に集めたじゃん」
「そっか!」
言われて思い出した様子で、顔がパァっと明るくなった。可愛い…
「度忘れあるある!アハっ」
「ハハっ、完全に記憶から無くなってた…こえぇ」
「お昼ご飯はこれからだよ、おじいちゃん」
ふざけるあたしを笑いながら教科書とノートを片付ける翔太郎に、今日も先輩のところに行くことを話した。
翔太郎の笑いが止んで真顔に変わる。
「行くなよ、今日は行くな!」
急に怒ったようになって、あたしの腕を強く握って引き留める。どーした?駄々っ子みたいじゃん。